婦人科一般診療

GYNECOLOGY

女性のライフステージに合った
診断・治療・相談

私たちは、10代~90代の女性のお悩みに寄り添います。
月経痛(生理痛)や月経不順(生理不順)、月経前症候群(PMS) ・女性特有の悩みである、
おりものの異常・外陰部の痛みやかゆみなど、お子様ができにくい(不妊症)の相談、性感染症検査、
アフターピル(緊急避妊)、お仕事やご旅行のための月経移動、、更年期障害の諸症状の緩和、
加齢による身体的・精神的な不調、定期的な子宮がん検査など婦人科全般の診療を行っています。

婦人科一般診療

月経について

月経異常

「月経の時の痛みがひどい(月経困難症)」「月経周期が不規則」「出血量が多い」「生理が2日で終わってしまった」など月経に関連する悩みがある場合、それが子宮筋腫や子宮内膜症などによるものか、ホルモンバランスの変調によるものなのか、持って生まれた体質によるものなのか、超音波検査や各種血液検査(女性ホルモンや甲状腺ホルモン検査など)を行い、的確に診断します。その診断に沿って低容量ピルの使用やプロゲスチン(一時的に月経を止める)など、患者様に各種治療の説明を十分に説明した後、治療法を決定していきます。

月経困難症・PMS

PMSとは生理前に精神的、身体的な不調が出てくる症状です。精神的な不調が強くなった状態を月経前不快気分障害(PMDD)といいます。イライラする、集中できない、肩こりや腰痛が強い、乳房痛、お腹が張る、肌荒れなど症状の幅広さが特徴です。PMSとPMDDは生理がある女性の5~10%が関係すると言われています。

不正出血

「不正出血」に関しては、年齢によって原因が異なってきます。まずは良性と悪性を正確に見極める必要があります。特に閉経後の出血には気をつけなければなりません。
一般的に公的支給がん検診は子宮頚がんの検診です。頚がんの検診が大丈夫だからといって安心はできません。必ず、躊躇せずに婦人科受診を心がけるようにしてください。閉経前の方も同様です。子宮頚がんの発生率は前がん状態も含め20歳から39歳までは統計的に乳がんの発生率を上回っています。

下腹部痛

これも、女性の方が年齢を問わず訴えとして多い症状の一つです。原因は便秘や手術後の癒着から子宮筋腫、子宮内膜症さらには婦人科がんと様々です。もちろん、内科的な疾患との鑑別も必要です。経腟・経腹超音波や血液検査さらにはCT・MRIなども必要となってくる場合があります。当院にはCT・MRIはありませんが他の施設に依頼し、それにより診断、治療の選択を致します。

月経移動

旅行や仕事などの大切なイベントに月経がぶつかりそうなどの場合、月経の時期をずらすことができます。月経を早める方法と、遅らせる方法があります。早める方法の場合は、月経開始から5日以内、遅らせる方法の場合は、次回月経開始予想日の5日以上前にお越しください。当院では主に遅らせる方法をとっています。

避妊相談・緊急避妊について

避妊相談

未産婦で血栓リスク(喫煙習慣、肥満、高血圧、高脂血症など)の無い方には、体に合った避妊用ピルをお勧めします。経産婦の方には、ミレーナの装着をお勧めしています。

IUS(ミレーナ®52mg)は避妊効果だけではなく、過多月経や生理痛の治療効果もあります。ミレーナ52mgは、子宮内に装着するT字型の避妊装置です。子宮の中に黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が持続的に放出されるため、妊娠しにくくなったり、過多月経・月経困難症が緩和したりといった効果が期待できます。妊娠希望があれば、抜去することで挿入前の状態に戻ります。効果は5年間持続します。

ミレーナを装着後の変化
  • 月経出血日数の延長や月経周期の変化
  • ミレーナの自然脱出
  • 月経時期以外の出血
  • 月経の回数が徐々に減少、1年後には約20%の方で月経がなくなる
    (※閉経ではなく子宮内膜が薄くなることによります)
  • 卵巣のう胞(通常はホルモン変化にともなう一時的なもの)

緊急避妊

緊急避妊にも適時対応しております。万が一の時のために、緊急避妊について知っておいてください。性交後72時間以内に対応すれば、避妊効果は約8割にもなります。早めに対応すればするほど、避妊成功率は高まります。当院は安全で確実なケアを提供する厚生労働省から認可を受けた施設です。何かご心配事があれば、遠慮なくご相談ください。

外陰部・おりものについて

外陰部の痒み・痛み、しこりを触れる、おりものの増加、匂いが気になる

腟の中には、腸の中の乳酸菌と同じように「デーデルライン桿菌」という善玉菌が存在し腟内の浄化を守ってくれています。それがなんらかの原因で(例えば風邪や膀胱炎などで抗生剤の投与を受けるなど)少なくなったり、いなくなる事があります。そうすると、おりものが増えてきたり、痒みが出てきたりして腟炎が起こってきます。その代表がカンジダ腟炎です。酒粕とかヨーグルト上のおりものと表現されますが、強い痒みを伴います。治療は抗真菌薬の腟錠と軟膏を塗ります。カンジダ腟炎はあ種の糖尿病薬の副作用でも生じることがわかっています。その他、トリコモナス腟炎などが痒みを伴います。また、痒みは無いもののおりものが多く臭いの気になる方もらっしゃいます。細菌性腟症といい特別な雑菌で生じます。適切な治療により改善する事ができます。おりものの量は、個人差やまた月経周期によっても変わってきます。いずれにしても、おりものの培養の検査を受け、どんな菌が出ているかを確認する事が重要です。また、最近はおりものシートの普及により、そのかぶれによる痒み痛みも多くなっています。強い外陰部の痛みの代表は性器ヘルペスです。最初、むず痒く、その後水疱ができてそれが潰れると激烈な痛みに変わります。性行為感染症の一です。治るには一定の期間必要ですが、早期診断、早期治療(軟膏または内服薬)で、その期間を短縮する事ができます。しこりに関してはバルトリン腺嚢腫(痛みは伴いません)・バルトリン腺膿瘍(痛みや灼熱感をともないます)、スキーン腺嚢腫、毛嚢炎、皮脂腺炎、尖圭コンジローマ、特殊な例としては梅毒などがあります。

外陰部や腟の違和感

外陰部や腟はエストロゲンという女性ホルモンによって潤いを保っています。したがって、閉経期を迎え卵巣からエストロゲンの分泌がなくなり、外陰部や腟に萎縮感や不快な違和感が出てくる事があります。また「萎縮性腟炎」といい出血や茶色いおりものが出てくる事があります。適時、ホルモン剤の使用や漢方の使用などで改善されます。また、「性器脱」いって子宮や膀胱が下がっている事があります。ペッサリーの使用や時には手術を勧めることもあります。

性行為痛・感染症(STI)について

性交痛に対するお悩み

年齢を問わずセックスに対する悩みをお持ちの方はいらっしゃいます。どうしても、婦人科に行くにはためらいが出てしまいます。診察とカウンセリング、時には漢方やホルモン剤の使用を考え少しでも悩みを改善できたらと思っています。

性行為感染症(STI)

性行為感染症(STI)の代表的なものとして、クラミジア、淋菌、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナス、性器カンジダ、B型肝炎、C型肝炎、HIV、HTV-1、HPVなどが挙げられます。これらは感染しても症状がなかったり、軽かったり、知らない間に感染していることがあります。クラミジアが最も多く、梅毒は近年増加傾向、HPVは子宮頸がんの原因になります。妊娠・出産を控える女性にとってSTIは、不妊症、妊娠合併症として重要です。クラミジア・淋菌感染症は、無症状でも不妊症の原因となることがあります。妊娠中の感染症は、流産・早産の原因となる他、赤ちゃんに感染する場合もあります。

更年期障害について

更年期障害

月経がまだしっかりあり閉経前ながら・感情の起伏が激しい・やる気が起こらない・冷え性や生理痛が辛い・頭がボーとする・体がいつもだるい・寝つきが悪い・急に汗が出るなどといった症状にお困りかと思います。「自律神経失調症」とよく言われます。よくお話を聞き、症状にあった漢方の使用、時には抗不安薬の使用なども考えます。また、更年期の諸症状でお困りの方も、よくお話をお聞きして少しでも、身体的・精神的に健康な生活がお過ごしになれるようにお手伝いいたします。

更年期障害

プラセンタ注射について

プラセンタ注射

プラセンタとは、お腹の中の胎児に対して養分や酸素を供給する「胎盤」として知られています。この胎盤には、細胞の活性化や成長促進に寄与するタンパク質、アミノ酸、ビタミン、核酸などが豊富に含まれています。プラセンタエキスは、この胎盤から取り出される有効成分のエキスです。厚生労働省の認可を受け、更年期障害の治療薬として使用され、広範な症状に対して期待される効果があります。当院では、厚生労働省が認可したメルスモンを用いた治療を提供しております。安心してご利用いただけるよう、日本国内の産婦人科において正常な分娩を行った健康な母親の胎盤を使用しています。ただし、一度でもプラセンタ注射を受けると、献血が制限されることに留意してください。これは、高圧蒸気滅菌によりウィルスや細菌が不活化されているものの、現行の技術では検出限界以下のウィルスの混入が完全に否定できないからです。ただし、現時点ではプラセンタ注射による感染報告はない状況です。
プラセンタ注射が保険適応となる病名は、厚生労働省の認可を受けた範囲内となります。現在では、45歳から59歳の女性に対して更年期障害の治療として保険が適用されます。当院では、以下の通り様々な状況においてプラセンタ注射を実施しております。

保険診療プラセンタ注射

初診 ¥990(1本)
再診 ¥500(1本)
(更年期障害適応の場合週2回)

自費診療プラセンタ注射

初診 ¥600(1本)
再診 ¥500(1本)

※初・再診料かかります。

検診・ヘルスケアについて

女性のヘルスケア

当たり前のことですが、どなたもいつでも健康な体で毎日を過ごしたいと思っています。女性特有の病気にも気をつけなければなりません。定期的な血液検査、子宮・卵巣のチェックまた子宮がん検診(子宮頚がん・子宮体がん)などの検査も早期発見・早期治療が重要です。

がん検診

プレコンセプションケア(ブライダルチェック)

結婚を控えている方、将来の妊娠・出産を考えている方には、プレコンセプションケアがおすすめです。体重や血圧、血糖値などの基本的なチェックから、風疹や麻疹などの感染症の抗体状況まで、幅広くチェックします。これからの人生を健やかに過ごすために、自分の体をきちんと理解しておくことが大切です。

プレコンセプションケアについて

妊婦健診について

妊婦健診

「もしかして妊娠?」そんな疑問が頭をよぎったら、お気軽にご相談ください。まずは妊娠の有無や妊娠位置の確認から始めます。妊娠が確定したら、お母さんと赤ちゃんの健康状態をしっかりとサポートします。超音波検査や血液検査も必要に応じて行います。妊娠週数に応じた健診スケジュールで、二人の健康を守ります。

妊婦健診

ワクチンについて

ワクチン接種

当院では、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)感染症予防のワクチン接種(4価ガーダシルⓇ/9価シルガードⓇ9)、風しんワクチン・麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種が可能です。妊婦さんに対するインフルエンザワクチンも対応しています。

ワクチン

セカンドオピニオンついて

セカンドオピニオン

治療法について他の医師の意見を聞きたい時、セカンドオピニオンを利用してみてはいかがでしょうか。特に子宮筋腫などの婦人科疾患において効果的です。当院では、持参された検査結果や画像データをもとに、専門医が丁寧に意見を述べます。紹介状があれば、より個別のアドバイスが可能ですが、必ずしも必要ではありません。また、自費診療や保険診療、オンライン診療など、さまざまな選択肢をご用意していますので、安心してご利用いただけます。いずれの診療も、皆様の健康と安心を第一に考え、納得のいく治療を目指しています。何かご不明な点やご心配事があれば、いつでもお気軽にお話ししてください。